2013.04.13

スポーツ医科学委員会の快挙をロンドン五輪金メダリストらが祝福

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

ロンドン五輪での金メダル4個を陰で支えたことが評価されて秩父宮記念スポーツ医・科学賞の奨励賞を受賞した本協会スポーツ医科学員会の祝賀会が4月12日、東京・明治記念館で行われ、ロンドン五輪のメダリスト3選手、全日本コーチを含めた約90人の協会役員が受賞を祝した。

 あいさつに立った福田富昭会長は「ロンドン・オリンピックで金メダル4個を取った勝利は、スポーツ医科学委員会が支えてくれた」と感謝し、松浪健四郎副会長は「八田イズムの時代に医科学と言う言葉はなかった。今は闘魂や根性だけでは勝てず、医科学によるところが大きい」と、その功績を話した。

 福田会長は、スポーツ医科学委員会のメンバーで昨年12月の総選挙で長野一区から出馬して当選した小松裕・衆議院議員を紹介。「こちらは、だれもサポートしないのに当選した」と出席者を笑わせた後、「根底にはみんなのサポートがあったからこそ」と話し、同委員会と協会の協力に感謝した。

 五輪代表選手からは吉田沙保里選手(ALSOK)、伊調馨選手(同)、松本隆太郎選手(群馬ヤクルト販売)が出席。コーチングスタッフ代表として栄和人・女子監督(至学館大)、選手代表として吉田選手が同委員会に感謝の言葉を述べた。

増島篤委員長(東芝病院)は、1988年ソウル五輪から2008年北京五輪まで現地に行っていたそうだが、ロンドンはテレビ観戦。米満選手が金メダルを取って金4個となった時、「この賞が来るんじゃないかな」と思って心待ちにしていたという。

 その後、陰で支えたことを示す必要があり、「強化委員会と医科学委員会の密接な連携」を挙げたという。「どの競技団体でもやっていることだが、絆(きずな)がどこよりも強いと思う。評価されるべきことだと思います」と話し、「皆さまとともに喜びたいと思います」と、協会への賞であることを強調した。

 同賞の奨励賞は「スポーツ医・科学についてよく研究し、その研究成果が十分にスポーツの現場に活かされ、我が国スポーツの普及発展及び競技力の向上に顕著な実績をあげた者又はグループ」に授与する賞。

 スポーツ医科学員会は、増島委員長のもと、医師16人、トレーナー11人、科学・栄養スタッフ10人の総勢37人で構成されており、ロンドン五輪のみならず、キッズからシニアの一環強化体制への貢献など日々の活動が評価されての受賞となった。

増島委員長へ記念品の贈呈

国立スポーツ科学センターの川原貴氏に記念品の贈呈

五輪代表チームを代表してあいさつする栄和人・女子監督

伊調馨選手にビールをつぐ日本選手の体のケアを担当する川崎淳トレーナー。左は今年の女子W杯に同行した長尾卯乃医師

紹介される新しい強化委員。スポーツ医科学委員会との結束を誓った

日本体育協会から贈呈された賞状と読売新聞社贈呈の記念の盾