2013.04.05

ブルガリアでは他競技の五輪金メダリストがレスリングをサポート

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

五輪金メダリストのレスリング協会会長が金メダルを返還したり、五輪V2の選手がハンガー・ストライキを実施するなど物議をかもしているブルガリアで、他競技の金メダリストがレスリングの五輪競技存続を訴えた。

 ブルガリア・レスリング協会のホームページによると、3月下旬に2008年北京五輪のボート女子シングルスカル優勝のルミヤナ・ネイコバらが集まり、レスリングの五輪競技の存続を訴えた。一様に「レスリングが除外勧告を受けたニュースは信じられなかった。レスリングは最古のスポーツである」などとコメントし、レスリングをサポートした。

 その中の一人、1976年モントリオール五輪のボート女子ダブルスカル優勝のズドラフカ・ヨルダノバは、除外勧告がなされた次の日にIOC理事会の場所行き、IOC理事の何人かと会ったそうで、「彼らも投票結果に驚いていたが、レスリングはロビー活動や存続のための努力のなかった唯一の競技だったとのこと。彼らは国際レスリング連盟の会長に不満を持っていた」とコメントしている。さらに「理事会の目的は会長の交代だったのではないか」とも話している。

 ブルガリアはこれまで、夏冬合わせて52個の金メダルを取っているが、最高はレスリングの16個で、2位が重量挙げの12個。メダル総数220個の中でも、レスリングが68個でトップ。