2013.03.22

早ければ5月にレスリングの五輪存続が決まる!?…韓国「中央日報」が報じる

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 韓国最大の新聞「中央日報」は3月21日、レスリングの五輪競技存続が固まりつつあり、5月末にロシア・サンクトペテルブルグで行われる国際オリンピック委員会(IOC)理事会で復帰する可能性があることを報じた。

 同紙は、レスリングが五輪競技に残るために総力戦を展開しているとし、国際レスリング連盟(FILA)のネナド・ラロビッチ会長代行(セルビア)がIOCのジャック・ロゲ会長と会談してさまざまな改善策を提示したことを報じた。

 その成果が出始めており、「今年5月にロシアで開催されるIOC理事会で正式種目に復帰する。 すでにIOC理事の間で意見が一致したという話が出ている」と掲載。19日に行われた大韓テコンドー協会・金泰煥会長の就任式に出席した金雲竜・元IOC副委員長が「レスリングが近く五輪舞台に復帰するとみられる」と述べたという。

 5月の理事会では、レスリングを含めた候補8競技の中から9月の総会にはかる競技を絞ることになっているが、何競技に絞るかは明らかにされていない。

 仮にレスリングのみが残った場合、総会はレスリングを実施するかどうかの信任投票となり、4年前の総会で7人制ラグビーとゴルフが無風で信任されたように、レスリングの存続は実質的に5月に決まることになる。(2012年ロンドン五輪は従来より2競技少ない26競技で行われることになった。そのため、2009年10月の総会で2016年五輪で新たに採用する2競技を決めるにあたり、8月に理事会が決めた2競技がすんなりと承認された=下記参照)

 同紙は、「レスリングの五輪種目存続は歓迎すべきことだが、この過程でテコンドーがまた除外の危機を迎える可能性がある」としている。2020年五輪でのテコンドー実施が覆されることは考えられないので、2024年五輪以降の懸念と思われる。


 【2016年五輪の新競技採用までの過程】2009年6月のIOC理事会で候補7競技(野球、ソフトボール、ゴルフ、7人制ラグビー、空手、スカッシュ、ローラースケート)を数競技に絞り込む予定だったが、プレゼンテーションを受けるだけで、絞り込みを8月の理事会に先送り。同理事会ではゴルフと7人制ラグビーに絞り込んだ。

 10月の総会では理事会を通過した7人制ラグビーとゴルフとが、波乱なく承認され、新採用競技となった。