2013.02.24

各国でレスリング支援の活動続く

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 国際オリンピック委員会(IOC)理事会から2020年五輪の除外勧告を受けたレスリングに対し、各国で復活を求める動きが続いている。

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 共同通信などが報じたところによると、同国を訪問した森喜朗元首相がプーチン大統領と会談し、同大統領がレスリングの五輪競技からの除外勧告に「心外だ」と不満を表明し、日ロが協力して巻き返しを図ることに強い意欲を示したという。同大統領は森首相との会談前にも、ロシアの同国有力紙イズベスチヤに対して5月にIOCのジャック・ロゲ会長と会談してレスリングの存続を訴えることを明言している。

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 韓国の朝鮮日報は、大韓体育協会の新会長に柔道の1967年ユニバーシアード銀メダリストの金正幸(キム・ジョンヘン)氏が選出され、レスリングが五輪競技に復活するよう、IOCに働き掛ける意向を示したと報じた。

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 フランスの通信社のAFPなどは、五輪に関する研究・教育などを行う国際オリンピックアカデミー(IOA)のイシドロス・クベロス会長がIOCに書簡を送り、レスリングを2020年夏季五輪の実施競技から除外しないよう求めたことを報じた。

 書簡は「レスリングは五輪の理念から切っても切れないもの。この歴史ある競技が含まれない五輪はあり得ない。IOCが世界中の声に耳を傾け、今回の決定を再考し、間違いを正すと確信している」との内容だという。

 IOAは、IOCによって1949年に創設され、五輪の思想を学問的に深め、普及することを目的としている多文化で学際的な機関。

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 インドアジアニュースサービスによると、インドのスポーツ省はインド・オリンピック委員会(IOA)に対し、レスリングが五輪競技から除外勧告を受けたことを再考する必要があるとの書簡を送った。

 「レスリングは古代オリンピックの一部であり、インドの格闘競技の中核をなし、インドのスポーツを形作ってきた。インドのみならず、米国、ロシア、イラン、ウズベキスタン、モンゴル、日本、中国など多くの国で人気のあるスポーツ。レスリングの除外は、オリンピックの伝統に反するものだ」と記載されているという。

 IOAのランディール。シン事務総長はIOC委員とのこと。