2013.02.17

FILA会長代行にネナド・ラロビッチ理事(セルビア)、アレクサンダー・カレリン(ロシア)氏が理事会入り

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 国際レスリング連盟(FILA)は2月16日の理事会で不信任決議されて辞任したラファエル・マルティニティー会長(スイス)に代わり、ネナド・ラロビッチ理事(セルビア)が会長代行に選出。9月まで五輪存続を目指した活動を行うことになった。9月の世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)の期間中に行われる総会で新会長を選出する。

 ラロビッチ理事は、1972年から2002年までFILA会長を務めたミラン・エルセガン会長のアシスタントとして活動しており、5ヶ国語を話せるという。

 理事会では、名称は未定だが、五輪競技に残すための委員会の設置が決まり、2020年五輪開催を目指す日本とトルコが指名された。委員長に日本協会の福田富昭会長が指名されたそうだが、東京五輪招致活動の大役もあるため、「副委員長として全面的に協力したい」と、まだ正式決定はしていないという。

 会長代行の指名理事として、五輪3連覇を達成したアレクサンダー・カレリン氏(ロシア)と1988年ソウル五輪銅メダリストで2016年シカゴ五輪招致の中心的人物だったビル・シェール氏(米国)の理事メンバーに入ることになった。正式な理事ではなく、日本協会で言う「理事待遇」といった立場。

 福田会長によると、新設が予定されている選手委員会の委員長を任される予定だという。(AP通信などによると、FILAはIOCから選手の意見をくみ上げる選手委員会や女性委員会の設置をリクエストされていながら応じず、IOCの判断に影響を与えたという。選手委員会の設置は、それに対応する措置と思われる)

 ロシア・レスリング協会のホームページでは、4月下旬か5月上旬にモスクワでFILAの臨時選挙を行う会議が予定されていると報じている。