2013.02.17

選手に動揺は見られず、各国コーチで“五輪存続会議”…男子グレコローマン・ハンガリー合宿

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 2月11日からハンガリーへ遠征している男子グレコローマンの全日本選抜チームは、ブダペスト近郊のトトで12ヶ国参加の合同合宿に参加。合宿中盤を迎え、元木康年監督(自衛隊)は「みんな元気で、いい練習をこなしています」との報告を寄せた。

 合宿には地元ハンガリーのほか米国やルーマニアなどが参加。地元ハンガリーからはロンドン五輪2位の選手が参加するなど、強豪選手もかなりいるようだ。

 12ヶ国が参加する合同練習は週3日行われ、他の日は各国での練習。国によっては毎日スパーリングをやらないなど、それぞれの国ごとの練習があるため連日の合同練習にならないそうだが、元木監督は「せっかくなら他国の選手とやった方がいい」と、米国やエジプトに頼んで外国選手と肌を合わせる機会を多くつくっている。

 外には雪が積もっているが、氷点下になることは少なく、日本チームは外でのランニングも取り入れ、体力づくりにも余念がないという。

 ハンガリーに到着した翌日に、2020年五輪からレスリングが除外される危機に立たされるニュースが入ってきた。しかし、選手の目標は2016年リオデジャネイロ五輪ということもあり、さほどの動揺は見られず練習に打ち込んでいるという。

むしろ、コーチの間に「何とかしなければならない」というムードがあって打開策の“会議”が行われ、「メディアにのるためにもっと努力しなければならない」という意見が多かったという。

 合宿は21日まで行われ、22日には「ハンガリー・グランプリ」が行われるソンバトヘイに移動する。