レスリング除外勧告の理事会にＩＯＣ委員から非難の声…フランスＡＦＰ通信

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

　フランスの通信社ＡＦＰは、国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）の理事会でレスリングが2020年五輪の除外競技候補となったことに対して、他のＩＯＣ委員から非難の声が挙がっていることを報じ、9月の総会（アルゼンチン）でレスリングが「最後に笑う可能性はまだ残されている」と報じた。

　ＡＦＰは、ＩＯＣ委員が以前から除外候補の選定という重要な案件が15人の理事による投票で決まることに怒りの声を挙げていたことを報じ、今回、古代オリンピックから実施され続けてきた数少ない競技の一つであるレスリングが除外候補となったことで、「委員はさらに反発を強め、その怒りが9月7日から10日にかけて開かれる総会で手が付けられない状態になる可能性もある」としている。

　除外のシナリオは避けられると見ている委員もいるそうで、その1人で理事には選ばれていないある委員はＡＦＰに対し、「選定過程のすべてが悪い冗談だったとなる可能性もある」と語ったという。

　レスリングの除外がこれだけの騒ぎになっている以上、5月29～31日に行われる理事会で、追加候補３枠の1つにレスリングを入れて総会での投票に決定を委ねるという判断が下される可能性はあるとし、「そうなれば、総会の投票で実施競技に戻される可能性は大きいのではないだろうか」との委員の意見を掲載している。