※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
全日本選手権の熱気も冷めやらぬ12月24日、東京・味の素トレーニングセンターで全国高校女子エリート合宿がスタート。JOCエリートアカデミーの中学生を含め、約50人の若い選手が全日本コーチの指導のもと、汗を流した(右写真)。
栄和人・女子強化委員長(至学館大)は「若い選手は1日寝れば体力は回復する。休む間なく上を目指す」と、大会直後の合宿の意味を説明。東京が招致している2020年オリンピックは、この世代の強化が必要とし、全日本選手権で激戦を展開した選手にも、激戦の疲れをものともしない全力ファイトを課した。
高校生で唯一チャンピオンに輝いた67kg級の土性沙羅(愛知・至学館高)も、優勝したからといって特別待遇は一切なし。栄委員長は「周囲と力の差があるわけだから、スパーリングではできるだけマットをおろさせない。おりても、ランニングや補強トレーニングなどをやらせ、常に動くことを課した」と“逆特別待遇”のご褒美。 日本一になった翌日から厳しい闘いが再スタートした。
藤川健治コーチによる技術指導
何よりも目につくのが、体力のなさ。キッズ・レスリングの隆盛の影響なのかどうかは分からないそうだが、以前より技の種類を多く知っていてレスリングの形にはなっていても、体力がないという。「技を覚えることは必要だが、体力というベースがあってのことを理解してほしい」と話した。
合宿は27日までの3泊4日。夜も国立スポーツ科学センター(JISS)スタッフによる講義やウエートトレーニングなどで埋まっており、選手はレスリング漬けの年末をおくる。
![]() 前日日本一に輝いたばかりの土性も元気に参加 |
![]() 川井梨紗子(左)と坂野結衣の惜しくも日本一を逃した同士の一騎討ち |
![]() 齋藤将士コーチの指導 |
![]() クリスマスイブの日もレスリングにかける選手、そしてコーチ |