2012.12.11

2013年アジア選手権(インド・ニューデリー)は予定通り実施へ

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 国際オリンピック委員会(IOC)がインドのオリンピック委員会を資格停止処分としたことに関連し、来年4月にインド・ニューデリーで予定されているレスリングのアジア選手権の開催が危ぶまれたが、国際レスリング連盟(FILA)のラファエル・マルティニティ-会長、およびアジア・レスリング連盟(AAWC)のキム・チャンク会長は本ホームページの問い合わせに対し、「予定通りインドで開催することになる」と回答した。

 IOCは今月4日の理事会で、役員選挙への政府の干渉について警告していたインドのオリンピック委員会に改善が見られないため、資格停止処分を下した。インド・オリンピック委員会はIOCからの補助金を受け取れなくなり、IOCの主催する全てのイベントに参加できなくなった。この状態が続けば、選手はインド国旗のもとで五輪競技に参加することができなくなる(個人参加という道は残されている)。

 IOCの傘下競技団体にはこの措置は及ばないようで、現段階ではインドでのアジア選手権は予定通りに実施されるという。

 ただ、国際ボクシング連盟はIOCにならってインド・ボクシング連盟の資格停止処分を発表している。IOCは過去にアパルトヘイト(人種隔離政策)を実施していた南アフリカの出場を認めず、1992年バルセロナ五輪で解除するまで30年近くにわたって締め出したが、同時期はFILAも南アフリカの参加を認めていなかった。

 多くの競技団体がIOCにならうことも予想され、予断を許さない状況が続きそうだ。