※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
世界一を逃し、タオルで顔を覆って引き上げる登坂
決勝の相手は、ロンドン五輪をテレビで見ていて「強い選手だな」と思っていた相手。それで委縮することはなかったが、「組み手とかが他の選手と違っていて強かった。最初に組み合った時に力が強く最初に組んだ時、強いと思ってちょっぴり弱気になった」という。それを乗り越え、第3ピリオドの終盤でリードしていたのだから、悔しさも倍増といったところ。
しかし、国際舞台では、強すぎる日本に対して厳しい判定が下されることは知っており、「微妙な判定になれば日本に不利になる。しっかりした差をつけなければならなかった」と、判定への不満より、自身の実力不足を反省。「最後まで脚を使って動く体力がなかった」と話した。
選考会だった全日本選抜選手権では、宿敵の入江ゆき(九州共立大)が不在で、その中での優勝。入江には8月の全日本学生選手権(大阪)でも敗れており、まだ勝ったことがない。「入江さんに勝たないうちに世界に来たので、勝てなかったのだと思います」と自分の実力不足を認めた。
国内の争いがし烈なだけに、「まず国内で勝つことを考えます。国内でかてば、世界で勝てることが分かりました」という手ごたえを感じ、今後の飛躍につなげたい気持ちを表した。