※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
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24年ぶりに金メダルを獲得した米満達弘(自衛隊)(中央)
【ロンドン(英国)=増渕由気子】ロンドン五輪レスリング競技最終日は8月12日、ロンドン市内のエクセルで男子フリースタイル66g級、96kg級の2階級が行われ、66kg級の米満達弘(自衛隊)が3試合に勝って決勝進出。スシル・クマール(インド)を破って優勝した。
日本男子の五輪金メダルは、1988年ソウル五輪フリースタイル48kg級の小林孝至、フリースタイル52kg級の佐藤満(現男子強化委員長)以来24年ぶりで、のべ21人目。
米満は初戦で昨年の世界選手権3位のリバン・ロペス(キューバ)と対戦し、2-0で勝利。3回戦はカナダ選手を2-1で勝ち、準決勝では昨年ゴールデンGP決勝大会で優勝したヤブライル・ハサノフ(アゼルバイジャン)にもタックルがさえて2-0で勝った。
決勝は2010年世界王者のスシル・クマール(インド)と対戦。第2ピリオドには豪快な3点タックルを決めるなどし、2-0で勝利した。
96kg級の磯川孝生(徳山大職)の初戦は、アメリカンサモアの選手と対戦だったが棄権勝ち。2回戦はマゴメド・ムサエフ(キルギス)戦は0-2で敗れた。ムサエフが次の試合で敗れたため、敗者復活戦に進めずに大会を終えた。
各試合結果は下記の通り。
【66kg級】米満達弘(自衛隊) 優勝=19選手出場
決勝 ○[2-0(1-0,3-1)]Sushil Kumar(インド)
《試合経過》 第1ピリオドは中盤にタックルでバックポイントを奪う。第2ピリオドは、序盤に両足タックルから持ち上げて3点タックル。1分すぎにバックポイントを奪われ3-1とされるがそのまま時間が過ぎて試合終了!金メダルマッチを制した。
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準決勝 ○[2-0(2-0,1-0)]Jabrayil Hasanov(アゼルバイジャン)
《試合経過》 第1ピリオド、序盤は互いに様子を見る。中盤に米満が片足タックルから相手を背中から落として2点。アゼルバイジャンも反撃に出るが、米満はうまくブロック。第2ピリオド、1分すぎに右片足タックルで1点。これを守り切って決勝進出を決めた。
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3回戦 ○[2-1(0-1=2:30,1-0,5-0)]Haislan Veranes(カナダ)
《試合経過》第1ピリオドは、クリンチに。米満の攻撃で始まるが、カナダがエスケープしてスタンドに戻す。隣のマットのブザーを聞き間違え、7秒を残して両者セコンドに戻ってしまう。第2ピリオドの30秒、米満は片足タックルから両足に持ち替えてテークダウンで1点。第3ピリオド、左タックルからバックポイントを奪うが、相手が米満の口に手を入れる反則で1ポイントコーションがつく。その後もタックルでニアフォールを奪って5-0とした。
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2回戦 ○[2-0(1-0,1L-1)]Livan Lopez(キューバ)
《試合経過》第1ピリオド50秒に右タックルから崩して場外へ。第2ピリオドの20秒、両足タックルに行くが、落とされてバックポイントを奪われる。だが、中盤に再び両足タックルでテークダウンを奪いラストポイントで勝利した。
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1回戦 BYE
【96kg級】磯川孝生(徳山大職) 8位=19選手出場
2回戦 ●[0-2(0-1,1-2)]Magomed Musaev(キリギス)
《試合経過》第1ピリオドは両者組んでからの攻撃がなくクリンチとなりキルギスが奪う。第2ピリオドは、開始10秒に磯川がアタックして場外ポイント奪うが、中盤にタックルで押し出されてしまい同点に。攻撃をしないキルギスにワンポイントコーションがつくと日本はチャレンジしたが、失敗し1-2で試合終了。
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1回戦 ○[棄権]Nathaniel Tuamoheloa(アメリカンサモア)