2012.08.10

【ロンドン五輪第5日・特集】勝てた試合を落とし、父・アニマル浜口さんは現役続行指令か?

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

京子を応援する浜口夫妻(撮影=保高幸子)

 【ロンドン(英国)、文=樋口郁夫】女子72kg級の浜口京子(ジャパンビバレッジ)は第3ピリオドのボールピックアップで攻撃権を得ながら、それを生かせずに初戦黒星。敗者復活戦への道を断たれて3度目のオリンピックが終わった。

 九分九厘勝てた試合を落としただけに、スタンドで見守っていた父・アニマル浜口さんは試合直後、怒り心頭。「何のために練習してきたんだ。第3ピリオド、相手は完全にばてて何もできなかった。ボールも自分のところに出て、流れをつかんだのに…」と唇をかんだ。

 場外際のタックル返しは予想していた技。「変なことをせず、押し出すだけでよかったんだ。なんで最後に…、何度も練習していたのに…。なんて負け方だ」と怒りがおさまらない。「これで終われますか?」という問いに、「終われない! 完全にフォール負けしたら、『もういい』と言えるが、こんな負け方で終われない」と、現役続行指令ともとれるコメント。

 しかし、母・初枝さんは「よくやりました。第1ピリオド取られながらも、あきらめずに盛り返し、第3ピリオドであそこまで闘ったことを褒めてやりたいです」と、愛娘の激闘をねぎらい、父の怒りを鎮めるのに必死。

 「オリンピックに出るだけでもすごいのに、3度も出てくれたから、いいじゃないの」と、最後まで娘をほめたたえた。

試合に先立ち、入口で恒例の気合10連発

応援に来た南海キャンディーズのしずちゃんが夫妻の労をねぎらう