2012.08.07

【ロンドン五輪第2日】レスリング・メダル1号! 松本隆太郎(群馬ヤクルト販売)が銅メダル

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

銅メダルを獲得し、伊藤監督と抱き合う松本隆太郎(撮影=保高幸子)

 【ロンドン(英国)】ロンドン五輪レスリング競技第2日は8月6日、ロンドン市内のエクセルで男子グレコローマン3階級が行われ、60kg級の松本隆太郎(群馬ヤクルト販売)は、3位決定戦で昨年世界2位のアルマト・ケビスパエフ(カザフスタン)をフォールで破って銅メダルを獲得した。

 松本は、日本が戦後初参加した1952年ヘルシンキ五輪以来、不出場の1980年モスクワ五輪除く15大会連続でのレスリングでのメダル獲得を果たし、日本お家芸の伝統を守った。

 グレコローマンでのメダル獲得は2000年シドニー五輪の69kg級で銀メダルを獲得した永田克彦以来、3大会ぶり。

 松本は初戦の2回戦で2008年世界ジュニア王者のラフマン・ビルシ(トルコ)に豪快なバック投げを決めるなどして2-0(1-0,5-0)で勝利。3回戦はプレ五輪2位のタリク・ベルマダニ(フランス)も2-0(1-0,1-0)で破った。

 準決勝は昨年の世界チャンピオンのオミド・ノルージ(イラン)と対戦。スタンドの強烈な攻撃をしのいだものの、0-2(0-1,0-1)で敗れた。

 3位決定戦は、昨年世界2位のアルマト・ケビスパエフ(カザフスタン)と対戦。第1ピリオド、グラウンドの防御を守り切れずに落としたが、第2ピリオドにがぶり返しを決めてピリオドスコア1-1へ。第3ピリオド、投げ技からフォールを決め、快勝で男子グレコローマンに12年ぶりの五輪メダルをもたらした。

  各試合結果は下記の通り。

カザフスタンをフォールで下しガッツポーズの松本(撮影=矢吹建夫)

銅メダルを手に笑顔の松本隆太郎(右)と佐藤満強化委員長


 ◎男子グレコローマン

 【60kg級】松本隆太郎(群馬ヤクルト販売)    3位=19選手出場

3位決定戦 ○[フォール、3P1:07(1-2,3-1,3-0=1:07)]●Almat Kebispayev(カザフスタン)

 《試合経過》 第1ピリオドのスタンド戦は0-0。赤のケビスパエフが攻撃し、松本はクロスボディロックからのグラウンド攻撃を受けて2失点。その後、相手が場外逃避したためワンポイントコーションで1点をもらったが、時間切れ。第2ピリオドは、相手が頭を下げたところを積極的にがぶりに行き、スタンド戦終了間際にがぶり返しを決めて3点。その後、胴タックルを受けて3-1とされたが、ピリオド・スコアをタイに戻した。

 第3ピリオドは、互いにスタンドで仕掛けあい、1分すぎに松本が差しからの投げ技で崩して、そのままフォールを奪った。

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準決勝 ●[0-2(0-1,0-1)]Omid Noroozi(イラン)

 《試合経過》第1ピリオドのスタンド戦は0-0。グラウンドの攻撃となった松本だが、ポイントを取ることができずに0-1。第2ピリオド中盤、松本が相手を場外際まで追い込みながら、うまくかわされ、逆にバックを取られて1失点。終了間際、がぶり返しを仕掛け、レフェリーの判断は松本に2点。相手陣営のチャレンジ(ビデオチェック要求)の結果、相手の体が返ったのより時間の方が早かったと判定され、0-1のままで終了した。

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3回戦 ○[2-0(1-0,1-0)]Tarik Belmadani(フランス)

 《試合経過》第1ピリオドのスタンドは0-0。グラウンドの防御となった松本は、相手のローリングをこらえ、30秒を守り切って1-0。第2ピリオドの前半、相手のタックルを松本がはね返してバックを取って1点。このあと、相手の腕取りからの強烈な攻撃をしのぎ切り、1-0で勝った。

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2回戦 ○[2-0(1-0,5-0)]Rahman Bilici(トルコ)

 《試合経過》第1ピリオドの45秒、松本は相手を場外に押し出して1点を獲得。このポイントを守り切って1-0。第2ピリオドは40秒すぎ、相手の投げをこらえた松本がバックに回って1点。持ち上げてバック投げを決めて3点。相手のチャレンジ(ビデオチェック要求)は却下されて松本に1点が入って5-0。そのスコアで振り切った。

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1回戦  BYE