2012.08.04

ロンドン五輪・取材日記

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 恒例の取材日記。ロンドン五輪でもやります! 裏から見た五輪を読みたい人は、ぜひ読んでください。そうでない人は、スルーしてください。(樋口)


8月2日(木) 8月3日(金) 8月4日(土) 8月5日(日) 8月6日(月) 8月7日(火)
8月8日(水) 8月9日(木) 8月10日(金) 8月11日(土) 8月12日(日) 8月13日(月)

 


【8月2日(木)】

 前回のオリンピックから、あっという間に4年が経ちました。再びオリンピックへ向けて出発します。今回は日本発午前8時30分のフライト。これまでの感覚なら6時半には空港にいなくてはならず、空港近くのホテルに泊まるというケースですが、4年前にはなかった羽田空港発のフライトなのです。

朝8時からビールを飲み、元気いっぱいの矢吹カメラマン

 羽田空港は小さいので(いずれ拡張し、成田空港から日本のメーン空港を奪取するのでしょうが…)、国際線であっても1時間前に行っていればいいのです。私の住んでいる近くの豊洲からは、6時15分発の羽田空港行きのバスがあり、6時50分に到着します。前泊の必要はありません

 交通費は豊洲までのタクシー代800円と空港までのバス代700円の合計1500円。成田空港だと3000円以上はかかります。やっぱり羽田空港に限りますね。千葉に住んでいる人なら成田空港を支持するでしょうけど。

 バスに乗り、洗面用具一式を置き忘れたことに気がつく。歯ブラシとかカミソリとかは買えるのでいいけど、痛恨だったのが歯ぎしり防止用のマウスピースを忘れたこと。今回は矢吹カメラマンと同部屋なので、絶対に必要だと思って用意したのに…。矢吹カメラマンには10日間、迷惑をかけるけど、まあ「どんな状況でも寝ろ」という八田イズム(知っているかな?)の精神で頑張ってもらおう^^

 羽田空港で矢吹カメラマンと合流。マウスピースのことを話すと、顔が青ざめる。ごめんな! メールを開くと、1日早く現地へ向かった増渕由気子記者から「ホテルにチェックインしました」とのメール。明日は空港で自分たちを三つ指着いて迎えてくれるのだろうか。

 朝のビールを飲んで、いざ北京へ出発――――――! え、4年前と間違っているんじゃないかって? いえ、間違っていません。私たちがまず向かったのは北京なのです。交通費を浮かすため、中国国際空港の北京乗り換えでロンドンへ向かうのです。1月の初めに買って、燃料サーチャージを含めて15万4000円だったのです。

 その段階では、欧州系の航空会社は軒なみ20万円を超えていました。この値段で買えるのは超お買い得と思い、予約したのです。ゴールデンウイークの段階で18万円とかのもあったけど、今回、ロンドンに向かった人の中で、安さではナンバーワンではないでしょうか。ダイレクトで18万円と、北京経由で15万円、どちらを取るかとなると、ホームページは問答無用で15万円なのです^^;

4年前にも乗り降りした懐かしい北京空港

 懐かしい北京空港のロビーで食事などをして約2時間を過ごし、いよいよロンドンへ。荷物チェックのところで、羽田空港のゲート内で買ったマウスウォッシュを没収される。100cc以上の液体は機内持ち込み禁止だった。だったら、ゲート内で売るなよな、と思う。

 ロンドンまでは10時間以上のフライト。機中でぐっすり。午後6時前にロンドンのヒースロー空港に到着。入国審査で2時間以上待たされたという報道もあり、長時間待たされることを覚悟していたが、わずか15分で通過。「ひどい」という報道が効いたのではないだろうか。お役所を動かすのは、やはり世論であり、マスコミの力なのだ。

 ここから宿舎までは地下鉄の旅。下町のような風景から、少しずつオリンピック・ムードを感じるような風景となり、レスリングの試合会場に近いカスタム・ハウス・ホテルに到着。

 インターネットのサイトで1年3ヶ月も前に予約しておいたホテル。ツインで1泊220ユーロー。予約当時のレートだと、総額29万5000円くらい。でも、1ユーロー95円の今なら約23万円^^ やったねー。

 でも、サイトにある写真は誇大広告だった。部屋は写真にあったのよりずっと狭く、シングルルームでもおかしくないスペース。ま、オリンピックの期間中でこれだけ安いことと、会場まで徒歩数分という利便さを考えれば、よしとしようか。

 夕食で、ビールと簡単なディッシュ1皿で約13ポンド(約1700円)という値段に、間違いなく日本よりも物価が高いことを予感した。

ロンドンのヒースロー空港から乗った地下鉄。とにかく狭く、天井も低い

50年前、いや100年前をも感じさせる地下鉄沿線

市内の中心部へ来て、2階建てバスなど、ようやくロンドンらしい風景へ

ちょっと分かりづらいけど、テムズ川のあっちとこっちを結ぶロープウェー