※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
重量級では画期的な技となった必殺技、カレリンズ・リフト
「カレリン」とは、男子グレコローマン130kg級で不滅の金字塔を打ち立てた選手。2000年シドニー五輪で引退したソ連~ロシアの選手。1988年までの3度の五輪と9度の世界選手権で優勝し、通算12度の世界一を達成。シドニー五輪でレスリング界では前人未到となる五輪V4を目指したが、決勝でルーロン・ガードナー(米国)に敗れ、実現しなかった。しかし、この間の13年間、欧州選手権でも12度優勝しており、国内外で負け知らず。推定で300連勝以上をマークしており、レスリング史に永久に残る選手だ。
引退後、12年が経っているが、今でも「カレリン」と言えば、レスリング界で知らない選手はいないような伝説の選手。ロシアへ遠征したチームがカレリンに出会えば、だれもが記念撮影を求め、そのネームバリューは健在だ。
日本には4回来ている。最初が1991年8月で、新日本プロレスが招待。東京・両国国技館で技のデモンストレーションをやっている。次が1999年で、プロ格闘家の前田日明が引退試合の相手として交渉を重ねて招へいに成功。1月に調印式で来日し、2月には横浜アリーナで空前絶後のプロファイトを経験している(2ラウンド闘っての判定勝ち)。
3度目は引退後の2009年1月、外務省の招待で来日し、全日本チームの練習に顔を出した。
2009年1月の来日時に日本選手と記念撮影