ロンドン五輪・展望（11）…男子フリースタイル66kg級

　2010年にインド選手として初めて世界王者に輝いたスシ・クマール（インド）は、前回の北京五輪は３位の実力者。昨年の世界選手権は２回戦敗退だったが、あなどれない存在。

　こうしたアジア勢に対抗するのが、ロシア、アゼルバイジャン、トルコか。１月に行われたロシア最高レベルの国際大会と言われる「ヤリギン国際大会」で優勝したアラン・ゴガエフ（ロシア）は、３月の欧州選手権でも優勝と勢いがあり、ロシアの代表権を獲得。

　ヤブライル・ハサノフ（アゼルバイジャン）は、昨年の欧州選手権とゴールデンＧＰ決勝大会で優勝という実力を持つ。しかし、今年のワールドカップではタガビーに黒星。

　2007年世界選手権と2008年北京五輪で優勝したシャヒン・ラマザン（トルコ）は、最終予選２位と、最後に滑り込んでの五輪出場だが、まだ29歳の元五輪チャンピオンをあなどってはなるまい。

　キューバからは昨年の世界選手権３位のリバン・ロペスが出場。パンアメリカンの強豪がアジアと欧州の闘いに割って入れるか。

2009・11年の２度世界一に輝いているタガビー（イラン）

2010年にインド初の世界王者に輝いたクマール

《男子フリースタイル66kg級・エントリー選手》