※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(文=増渕由気子、撮影=矢吹建夫)
下野THUNDER KID'Sから初の全中チャンピオンとなった伊澤星花
4月のジュニアクイーンズカップは52㎏級にエントリーして準優勝だった。船越監督は「全中こそ優勝できると思った」とにらんだとおりの結果に大満足。伊澤自身も「うれしいです」と笑顔を見せた。
今大会、1階級上での出場には理由があった。「中学の部活は柔道部で、県のチャンピオンになるくらい強いんです。夏に大会があって2度の減量を回避するため、今回は57㎏級にしました」(船越監督)。
伊澤の強さの売りは試合での修正能力と諦めない気持ち。決勝戦でも後半まで0-2とリードされている中、最後の10秒で2ポイントを奪ってビッグポイント差でもぎ取るなど、粘り強さを見せ付けた。
柔道、レスリングともに強い伊澤は3年生。高校でどちらを専門にやっていくのか気になるところ。船越監督は「これから、全力で口説きます!」と目つきを変えたが、本人は「今はどちらを選ぶか分からない。柔道は豪快に技が決まるところが好きで、レスリングは点数の差が開いていても諦めなければ点数を取ることができる部分が魅力」と答えた。
いずれにせよ「格闘技が好きなので、どちらかでオリンピックを目指したい」と夢を語った。