2012.06.03

【新刊紹介】日本レスリングの物語(著・柳澤健)

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 「1976年のアントニオ猪木」など数多くのスポーツ・ノンフィクションを執筆した柳澤健氏(前「Number」記者)が、格闘技雑誌「Fight&Life」誌に15回にわたって連載した「日本レスリングの物語」(のちにミズノ・スポーツラーター賞優秀賞を受賞)を加筆修正し、単行本化した書籍が岩波書店から出版された。

 日本にレスリングが“輸入”される以前のことから現在に至るまで、あらゆる世代の関係者に徹底取材したノンフィクション。単に起こった事象を描くのではなく、その裏にある多くのエピソードが満載されている。

 今だからこそ活字にできる、いや、活字にしておかなければ正しい歴史を残せないというコメントも多くあり、日本レスリングの歴史の真実を知るうえで貴重な書といえる。

【発  行】 岩波書店

【発売日】 2012年5月25日

【体  裁】 A5判、372ページ

【定  価】 2600円+税

【通信販売】【送料無料】日本レスリングの物語

■ 著者からのメッセージ

 日本のアマチュアレスリングが,大正時代に靖国神社で行われた柔道とプロレスの異種格闘技戦から始まっていることをご存じでしょうか?

 本書は80年に及ぶ日本のアマチュアレスリングの歴史を書いたものです.

 古い歴史と広大な奥行きを持つ世界のレスリングに,相撲と柔道の国日本はいかにして立ち向かったのか.日本ではマイナースポーツに過ぎないレスリングで世界の頂点を目指すために,日本レスリングのリーダーたる八田一朗と女子レスリングの父・福田富昭は,どのような努力と創意工夫を重ねてきたのか.
 レスリングとは何か? オリンピックとは何か? スポーツとは何か?

 長編ですが,一気呵成に読んでいただけるように書いたつもりです.