2012.05.25

【5・26~27女子W杯】第1~11回大会レビュー

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

◎2001年(11月3~4日、フランス・レバロイス)

新旧世界チャンピオンのほか、アジア・チャンピオンや欧州チャンピオンがそろうハイレベルの大会となった。その中で、3人の現役世界チャンピオン(51kg級・坂本日登美、56kg級・山本聖子、75kg級・浜口京子)をそろえた日本が6戦全勝をマークし、初代の団体世界チャンピオンとなった。

 個人では、坂本、山本、浜口のほか、62kg級の岩間怜那が全勝をマーク。坂本は全試合フォールかテクニカルフォールをマークした。(写真提供=東京スポーツ)

 【日本チーム成績】
1回戦 ○[5-1]フランス
2回戦 ○[3-3内容]中国
3回戦 ○[5-1]チュニジア
4回戦 ○[4-2]カナダ戦
5回戦 ○[5-1]米国
6回戦 ○[4-2]ロシア

《順位》[1]日本、[2]中国、[3]ロシア、[4]米国、[5]カナダ、[6]フランス、[7]チュニジア


◎2002年(10月19~20日、エジプト・カイロ)

日本は前年世界チャンピオンの山本聖子(56kg級)のほか、デフェンディング・チャンピオンにふさわしいベストメンバーが参加。他国も世界チャンピオンやアジア・チャンピオンがそろう大会へ。日本は前年に続いて6戦全勝で優勝した。

 個人では48kg級の清水美里、56kg級の山本聖子、58kg級の岩間怜那、63kg級の伊調馨が6戦全勝をマークした。(写真提供=東京スポーツ)

 【日本選手成績】
1回戦 ○[6-1]ウクライナ
2回戦 ○[7-0]エジプト
3回戦 ○[5-2]中国
4回戦 ○[7-0]チュニジア
5回戦 ○[5-2]ロシア
6回戦 ○[5-2]カナダ

《順位》[1]日本、[2]ロシア、[3]ウクライナ、[4]中国、[5]カナダ、[6]チュニジア、[7]エジプト


◎2003年(10月11~12日、東京・代々木競技場第2体育館)

日本は9月の世界選手権(米国)で優勝した51kg級・伊調千春、55kg級・吉田沙保里、59kg級の山本聖子、63kg級の伊調馨、72kg級・浜口京子の5選手が出場。地元大会での優勝を目指したが、最終戦の米国戦で敗れ、2位に終わった。

 個人では55kg級の吉田沙保里と63kg級の伊調馨の2選手が6戦全勝をマークした。(写真は優勝の米国チーム)

 【日本チーム成績】
1回戦 ○[6-1]カナダ
2回戦  BYE
3回戦 ○[6-1]中国
4回戦 ○[7-0]ドイツ、
5回戦 ○[7-0]ロシア
6回戦 ○[7-0]ギリシャ
7回戦 ●[3-4]米国

《順位》[1]米国、[2]日本、[3]カナダ、[4]ロシア、[5]中国、[6]ドイツ、[7]ギリシャ


◎2004年(10月8~9日、東京・駒沢体育館)

アテネ五輪の疲れもとれない時期だったが、日本は4人のメダリスト(48kg級・伊調千春、55kg級・吉田沙保里、63kg級・伊調馨、72kg級・浜口京子)が参加。他に元世界チャンピオンの坂本日登美(51kg級)と山本聖子(59kg級)も出場。五輪を機に世代交代してきた他国を圧倒した。

 個人根は坂本、吉田、伊調、浜口が5戦全勝をマークした。

 【日本チーム成績】
1回戦 ○[6-1]カナダ
2回戦 ○[5-2]米 国
3回戦 ○[7-0]インド
4回戦 ○[6-1]ロシア
5回戦 ○[6-1]中 国

《順位》[1] 日本 、[2] カナダ、[3] 中国、[4] ロシア、[5] 米国、[6] インド


◎2005年(5月20~21日、フランス・クレルモンフェラン)

日本はアテネ五輪代表の4人を含めてほぼベストメンバーで参戦。北京五輪へ向けて体制の整わない他国を圧倒し、2年連続4度目の優勝を遂げた。

 個人では48kg級の坂本真喜子、51kg級の伊調千春、55kg級の吉田沙保里、59kg級の正田絢子、63kg級の伊調馨、72kg級の浜口京子の6選手が全勝する圧勝優勝だった。(写真提供=東京スポーツ)

 【日本チーム成績】
予選1回戦 ○[6-1]米国
予選2回戦  BYE
予選3回戦 ○[4-3]ロシア
決    勝 ○[6-1]● ウクライナ

《順位》[1]日本、[2]ウクライナ、[3]ロシア、[4]フランス、[5]米国、[6]ベネズエラ


◎2006年(5月20~21日、愛知県名古屋市・稲永スポーツセンター)

2年ぶりの日本開催で、日本は前年世界チャンピオンの51kg級の坂本日登美、55kg級の吉田沙保里、59kg級の正田絢子(63kg級にエントリー)、63kg級の伊調馨らを含めたほぼベストメンバーをそろえた。

 日本はアテネ五輪の銀メダリストや銅メダリストをそろえた米国などを撃破し、決勝でカナダを破って2年連続5度目の優勝を遂げた。

 【日本チーム成績】
予選1回戦 ○[6-1]米 国
予選2回戦  BYE
予選3回戦 ○[6-1]ウクライナ
決    勝 ○[6-1]カナダ

《順位》[1]日本、[2]カナダ、[3]米国、[4]ロシア、[5]中国、[6]ウクライナ


◎2007年(3月22~23日、ロシア・クラスノヤルスク)

レスリング王国ロシアで行われた初めての女子ワールドカップ。若手の育成という課題に取り組む日本は、思い切った若手チームを派遣した。予選リーグはベラルーシとドイツに圧勝した日本だが、決勝はアテネ五輪チャンピオンなどを擁する中国に1-6で敗れた。中国は初優勝。

 個人では48kg級の甲斐友梨が3戦全勝をマークした。(写真提供=甲斐友梨)

 【日本チーム成績】
予選1回戦 ○[6-1]べラルーシ
予選2回戦 ○[6-1]ドイツ
予選3回戦  BYE
決    勝 ●[1-6]中国

《順位》[1]中国、[2]日本、[3]ロシア、[4]ベラルーシ、[5]米国、[6]ドイツ


◎2008年(1月19~20日、中国・太原)

日本は北京五輪の代表に決まった3選手を派遣し優勝を狙ったが、63kg級の伊調馨が負傷で棄権。55kg級の吉田沙保里が予選3回戦の米国戦でマルシー・バン・デュセンに敗れ、国内外の連勝記録が「119」でストップするなど波乱の大会へ。

 日本は米国に敗れ、3位決定戦でカザフスタンを破り、3位を確保した。決勝は地元の中国が米国を4-3で破って2年連続優勝。(写真は優勝の中国)

 【日本チーム成績】
予選1回戦 ○[5-2]ウクライナ
予選2回戦  BYE
予選3回戦 ●[3-4]米国
3位決定戦 ○[5-2]カザフスタン

《順位》[1]中国、[2]米国、[3]日本、[4]カザフスタン、[5]ウクライナ、[6]カナダ


◎2009年(3月20~21日、中国・太原)

出場国が6チームから8チームへ変更。日本はロンドン五輪へ向け、前年の北京五輪と世界女子選手権の日本代表9選手のうち、出場したのが63kg級の西牧未央(中京女大)ただ1人という若手主体のチームで参戦、初戦で地元の中国に2-5で黒星。

 しかし、その後を持ち直し、3位決定戦でウクライナに6-1で勝ち、3位を確保した。個人では48kg級の三村冬子が3勝1敗で、前年の世界チャンピオンを破る殊勲を挙げた。(写真は優勝の中国).

 【日本チーム成績】
予選1回戦 ●[2-5]中国
予選2回戦 ○[6-1]ベラルーシ
予選3回戦 ○[4-3]米国
3位決定戦 ○[6-1]ウクライナ

《順位》[1]中国、[2]カナダ、[3]日本、[4]ウクライナ、[5]米国、[6]ロシア、[7]モンゴル、[8]ベラルーシ


◎2010年(3月27~28日、中国・南京)

北京五輪のあと休養した63kg級の伊調馨と72kg級の浜口京子が戻り、戦力が厚くなった日本だが、初戦で地元の中国に3-4で敗れ、決勝進出を逃した。しかし3位決定戦でウクライナを5-2で下し、3年連続で3位となった。優勝は4年連続で中国。

 個人では、2008年北京五輪以来の国際大会となった63kg級の伊調馨が全4試合を無失点で勝ち、55kg級の松川知華子は4試合すべてにフォール勝ち。(写真は優勝の中国)

 【日本チーム成績】
予選1回戦 ●[3-4]中国
予選2回戦 ○[6-1]ロシア
予選3回戦 ○[6-1]カナダ
3位決定戦 ○[5-2]●ウクライナ

《順位》[1]中国、[2]米国、[3]日本、[4]ウクライナ、[5]ロシア、[6]モンゴル、[7]カナダ、[8]アゼルバイジャン


◎2011年(3月5~6日、フランス・リーバン)

日本は、五輪2度代表の63kg級・伊調馨と72kg級・浜口京子、51kg級で世界V6を達成して引退しながら48kg級で現役復帰した坂本日登美が出場。チャンピオンの奪還を目指した。しかし予選3回戦で中国に2-5で敗れた。3位決定戦はカナダに6-1で勝利。坂本と伊調は4戦全勝をマークした。

 決勝は3年ぶりに中国と米国の対戦となり、中国が5連覇を達成した。(写真は優勝の中国)

 【日本チーム成績】
予選1回戦 ○[6-1]モンゴル
予選2回戦 ○[7-0]フランス
予選3回戦 ●[2-5]中国
3位決定戦 ○[6-1]カナダ

《順位》[1]中国、[2]米国、[3]日本、[4]カナダ、[5]モンゴル、[6]ロシア、[7]カザフスタン、[8]フランス