※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
フィンランドでレスリング人生のすべてをかける新庄
試合を見る限り、スタンド戦で相手との差はそれほど感じられなかった。「作戦としてはスタンドで飛ばしていく、ということだったんですが、攻め切れずに終わってしまった。グラウンドでは相手のペースだった」。スタンドでポイントが入ると、最後の30秒もスタンドが続く新ルールを活かしたかったが、あと少しだった。しかし、「相手が疲れている感じはあった。もう少し攻められれば…」と手応えはある。
この大会からの最後の2大会は、世界中から選手が参加する。出場枠を取った選手は参加しないとはいえ、取りこぼした強豪もいるので世界選手権並みの顔ぶれだ。「簡単に勝たせてはくれないとは予想していました。持久力で勝負と思っていましたが、やられてしまった。スタンドでプレッシャーをかけても、かわされてしまって」と試合を振り返った。
高校からレスリングを始めて、ずっと辛い練習をやってきた。日本のグレコローマン120kg級を長年引っぱってきた新庄。「次のフィンランドで負けたら、レスリング人生が終わる。すべてをぶつけたいです」。
フィンランド大会では今までの集大成の気持ちで臨み、五輪出場の最後のチャンスに懸ける。