※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
試合内容はよかった天野だが、結果は出せず
中大出身。同大学出身選手として30年ぶりの全日本王者となった。仕事はフルタイムと、異色ずくめの選手。3月末のアジア予選(カザフスタン)では1回戦敗退で悔しい思いをした。今大会、負けはしたものの、臆する事なく「全てを出し切れました」という。
アジア予選に出場し「トライアルは五輪がかかった独特の雰囲気。ここで勝つには体力と精神力のどちらも必要と感じ、練習してきました。今回は自信を持ってマットに上がりました」-。
初戦の相手ロリンス(ハンガリー)は今年の欧州選手権3位の実力者だ。第1ピリオドは足が動かなかったが、第2、3ピリオドと調子を取り戻し、最後には反り投げを決めて勝った。2回戦のアドマイティス(リトアニア)戦も、第1ピリオドを取られながらも逆転勝利し準々決勝へ。
ここでの相手のゲゲシーゼ(グルジア)は組み手がうまく、長身で手足の長い選手。スタンドではポイントを取られなかったが、ローリングを返されてしまった。「引き込んでくるので距離をとっていたら、自分も攻め手がなくなりました。グラウンドも力のある選手でした」