※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
五輪出場を決め、マットサイドで涙ぐむ斎川
きょう闘った選手は全員、ボクよりレベルは上だったと思います。スタンドでポイントを取れなくても、スタミナや集中力を奪うことができたので、グラウンドが決まりました。練習でやってきたことが出せました。決勝のイランはかなり上でしたね。
重量級は(出場枠を)取れないと思われていたでしょうけど、五輪出場というグレコローマンの重量級の伝統を守れたのがよかった。4年前は加藤(賢三)先輩が取ってきた出場枠を横取りに行きました。横取りより、自分で取る方がいいですね。
いつも練習している長谷川さん(55kg級)や松本(60kg級)が前日に出場枠を取ってプレッシャーがかかりました。でも、出発前に恩師から『なるようにしかならないから、思い切ってやってこい』と言われていたので、悩むことはしませんでした。なるようになりましたね。
(「階級上げて減量から解放されたのがよかった?」との問いに)今はもう102~103kgあるので、減量もあるんですよ。
オリンピックは出るだけじゃなく、勝ちにいきたい。去年、世界3位になった選手を破っているので(上位進出は)無理じゃないと思う。オリンピックまで、まだ時間がある。この期間でも強く慣れると思う。勝ちにいきます」
応援に来た両親とともに、にっこり笑顔の浜口
決勝は自分のレスリングを全部出そうと思った。崩しはある程度できたし、パワーもいけると思ったし、感覚は分かったけど、ローリングに何度もかかったことが、今後の課題。必要以上の緊張感のない試合ができたことで、何が大切かということを実感できました。
うれしいという気持ちと、満足できないという気持ちが50%ずつという気持ちですけど、ロンドン・オリンピックへ向けていい経験になりました。5月にワールドカップといういい機会があるので、今回の課題を試してみたい。
今回はレスリングとじっくり向き合えてオリンピック出場を決めることができました。それが、過去2度のオリンピックと違うことです。1日ごとにレスリングに向き合ってきました。
日登美ちゃん(小原)、沙保里さん(吉田)、馨さん(伊調)と一緒にオリンピックへ行きたかった。こちらに来てからも、電話やメールで励ましてもらいました。日本でロンドン・オリンピックを迎えるは絶対にしたくなかった。4人で行けることになってうれしい」
男子グレコローマン120kg級・新庄寛和(自衛隊)「勝たなければならない相手だった。情けない。スタンドでポイントを取れればよかったけど、取れなかった。
第3ピリオドのグラウンドの攻撃は、いけるという感触はあったけど、ダメだった。気持ちを切り替えたい。スタンドの強化をもう一度やり、1ヶ月後の予選に挑みたい」