2012.03.17

【五輪アジア予選・展望(12)】男子グレコローマン120kg級

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(4月1日実施、上位2選手が出場枠獲得。日本代表:新庄寛和=自衛隊)


 昨年の世界選手権でイランとカザフスタンの強国が出場枠を獲得。残った国でずば抜けた強さの国はない。

 その中では、中国とタジギスタンが要注意国。韓国、キルギス、イラクも、組み合わせ次第では決勝進出を狙えるだけの実力はあるだろう。

最近の主要国際大会におけるアジア選手の成績


「中国のジャイアント馬場」と言われる劉徳利

 【中国】
 身長202cmの大型選手、劉徳利(Liu Deli)が出てくるだろう。2007年にアジアの王者に輝いた後、2008年北京五輪出場、2010年アジア大会2位など。昨年の世界選手権は初戦でウクライナに敗れた。

 【タジギスタン】
 2010年アジア大会3位のムラディアン・ツイチェフ(Muradyan Tuichiev)の出場が予想される。昨年の世界選手権は3回戦でギリシャ選手に敗れて上位進出ならなかったが、今年2月のアジア選手権で3位に入賞と実力をキープしている。

 【キルギス】
 2011年アジア選手権で3位のムラト・ラモノフ(Murat Ramonov)の出場か。昨年の世界選手権はキューバとスウェーデンに敗れた。2006年アジア大会3位のベテラン、ヌルベク・イブラギモフ(Nurbek Ibragimov)が、ブランクのあと、今年2月のアジア選手権に出場してきた。しかし11位と実力の衰えは隠せない。

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3月17日にエントリー選手が判明し、ムラト・ラモノフが出場へ

 【韓国】
 最近、アジアの大会でも上位に進出した選手はいなかったが、今年2月のアジア選手権でキム・ヨンミン(Kim Yong-Min)が優勝した。決勝でカザフスタン選手(同国の2番手と思われる)を破った実力は?

 【イラク】
 2010年アジア大会と2011年アジア選手権で3位に入ったアリ・ナディン・サルマン(Ali Nadin Salman)が要注意。

(注)イラクは2月のアジア選手権120kg級には出場しませんでした。しかし、今回の予選の出場規定は「アジア選手権に出場した選手数を上回って出場することはできない」です。イラクは同選手権に3階級で出場しているので、この階級に出場する可能性はあります。