2012.03.10

【五輪アジア予選・展望(8)】男子グレコローマン66kg級

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(3月31日実施、上位2選手が五輪出場枠を獲得。日本代表:藤村義=自衛隊)


 2009・10年の世界選手権でアジアの上位入賞選手がいなかった階級だが、昨年の世界選手権でイランと韓国が出場枠を獲得した。

 残る最大の敵はカザフスタンとなろう。キルギスも2008年北京五輪2位の選手が健在なのであなどれない存在。中国がどうからんでくるか。

最近の主要国際大会でのアジア選手の成績


2010年アジア大会で藤村を破っているバヤクメトフ

 【カザフスタン】
 2010年アジア大会2位、2011年世界選手権代表のダーカン・バヤクメトフ(Darkhan Bayakhmetov)の出場が決まっている。今年に入って1月のベービ・エムレ国際大会(トルコ)18位、2月のヤデガー・イマム・カップ(イラン)10位と成績を残していないが、北京五輪5位の実力をあなどってはなるまい。

 【キルギス】
 2008年北京五輪2位のカナトベク・ベガリエフ(Kanatbek Begaliev)の出場が濃厚。昨年の世界選手権は8位に入賞しており、世界トップレベルの実力はキープしている。

 【中国】
 2月のアジア選手権で優勝したチェン・パン(Zheng Pan)の出場か。2010年アジア大会は12位と低迷したが、昨年の世界選手権は3回戦まで進んで10位へ進出。アジア選手権優勝が自信になれば、一気に実力を伸ばしていることも考えられる。

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3月17日にエントリーが判明し、2011年アジア選手権5位のゼン・シュ(Zhen Xie)が出場

 【インド】
 2010年のアジア選手権と同年アジア大会でスニル・ラナー(Sunil Kumar Rana)が3位に入賞しているが、その後、ラナーを含めて同国から目立った選手はいない。上位進出は厳しいのではないか。