2012.03.08

【五輪アジア予選・展望(7)】男子グレコローマン60kg級

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(3月31日実施、上位2選手が五輪出場枠を獲得。日本代表:松本隆太郎=群馬ヤクルト販売)


 昨年の世界選手権で、アジアのグレコローマンの強国であるイラン、カザフスタン、韓国の3ヶ国が出場枠を獲得した。

 今回の予選では、世界王者経験者のいるウズベキスタン、オリンピアンをかかえる中国、キルギスを中心に、インドなどが敵となろう。

最近の主要国際大会のアジア選手の成績


2000、2008年に続く3度目の五輪出場を目指すアリポフ

 【ウズベキスタン】
 世界王者経験者のディルショド・アリポフ(Dilshod Aripov)の出場が予想される、2009年世界選手権2位、2011年アジア選手権3位など実力をキープしている一面、すでに34歳(五輪時35歳)。昨年の世界選手権は初戦でノルウェー選手に黒星。今年1月のベービ・エムレ国際大会(トルコ)も初戦敗退など、衰えも出ている。今年のアジア選手権代表(10位)のサンジャルベク・ヤマセフ(Sanjarbek Jumashev)、2011年世界ジュニア選手権優勝のボビール・ザイロビディノフ(Bobir Zaylobidinov)あたりが出てくるか。

(3月17日にエントリーが判明しディルショド・アリポフが出場してくる)

 【中国】
 2度の五輪に出場し2010年アジア選手権優勝の盛江(Jiang Sheng)の出場が有力。昨年の世界選手権はイランとロシアに敗れて13位。プレ五輪では8位だった。

 【キルギス】
 2008年アジア選手権優勝&北京五輪3位のルスラン・ツメンバエフ(Ruslan Tyumenbaev)が出場してくるか。2010年世界選手権7位で、昨年も世界選手権に出たがカザフスタンとブルガリアに負けて14位。北京五輪時の勢いがよみがえれば手ごわい存在。

 【インド】
 2010年アジア大会3位で、今年のアジア選手権5位のラビンダー・シン(Ravinder Singh)、今年2月のデーブ・シュルツ国際大会(米国)優勝のアニル・クマール(Anil Kumar)、2011年アジア選手権2位のブハリア・アニル・クマール(Bhariya Anil Kumar)らが候補。