2011.12.22

【全日本選手権第2日】優勝選手の声

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 ■男子グレコローマン74kg級・鶴巻宰(自衛隊=けがを克服して全日本王者に復帰)「オリンピックを目指す資格をもらえたのでよかった。けがで練習ができなかったので、コーチなどサポートしてくれたみんなに感謝している。(去年のアジア大会2位を最後に結果が出なかったが)けがをしっかり直して、今回にかけました。焦りはあったけど、焦りでケガが治るわけじゃない。決勝に上がってきた福田選手は力が強い選手でした。(世界選手権代表の)金久保選手と対決したかったですが、勝負の世界なので仕方がないですね」

 


 ■男子グレコローマン96kg級優勝・斎川哲克(両毛ヤクルト販売=96kg級として初優勝)「全日本の冠がつく大会は、去年のこの大会も今年の明治杯も負けていたので、優勝できてホッとしていますが、課題が残る試合もあったので、もっともっと練習します。(96kg級での試合は)今年に入ってアメリカとポーラドの大会に出場していたので、特に問題なかったです。練習でコーチから『もっと前に出ないとダメだ』と言われているので、試合でももっと前に出ないといけないですね。特に食事を増やしたとか、ウエイトトレーニングを強化したといったことはやってない。84kg時代は普段から節制を心がけていたのですが、今は節制を心がけることなく、試合前に少し絞る程度の減量になったので、階級を上げたことは正解だったと思います」


 ■男子グレコローマン120kg級優勝・新庄寛和(自衛隊=3年連続優勝)「この大会で優勝できなかったら意味がなかったので、勝てて良かったです。(第3ピリオド、ボールピックアップで攻撃となったことについて)あそこで回せなかったら負けだったので、やるしかないと思いました。(決勝の相手の前川は)若い選手なので、自分の今までの経験をぶつけて勝とうと戦いました。アジア予選でオリンピック代表の座を勝ち取ってきます。自分は体力も技術も今がピークだと思っていますから」

 


 ■男子フリースタイル55kg級・湯元進一(自衛隊=ライバル対決制して3度目の優勝)「これを勝たないと後がない。世界選手権で負けてしまったので気持ちが落ちてしまった。ゼロから気を抜かずにやってきたので、その結果が出たのかなと思う。正直な話し、稲葉と決勝で闘うことしか考えてなく、研究してきた。それがいい結果となった。第3ピリオドは先に点数を取られたが、焦りとかはなかった。3月のカザフスタンで(五輪出場枠を)取らないと厳しい道となってしまうので、そこで決めたい」

 


 ■男子フリースタイル66kg級・米満達弘(自衛隊=五輪代表を決める)「念願のオリンピックです。(代表に決まって)うれしいことです。来年のオリンピックで金メダルを目指したい。調子は絶好調でも不調でもなく、普通だった。決勝(の池松戦)はかみ合った。世界選手権で銀メダルだったので、その悔しさをロンドン五輪にぶつけたい。決勝後、とにかく舞いたかった。ロンドン五輪に向けて、土台は完成されているので、あとはエッセンスだけです。最近、相手が常に守ってくるので、相手を揺さぶらせるようにしています。

 


 ■女子48kg級優勝・小原日登美(自衛隊=ロンドン五輪代表を決める)「ここまで来るのが本当に長かった。ロンドン・オリンピック出場ということで、妹(真喜子)と自分の夢がかないました。それでも今日の試合を振り返ると、決勝で課題が残る試合をしてしまったので、課題を克服できる練習をしようと思います。復帰した当時は勝てる自信があったのですが、次第にその自信も薄れていってしまったりもしましたが、周囲のみなさんの力を借りて。今回しっかり勝つことができました。オリンピックで金メダルを狙います。妹から『日登美はオリンピックを目指したほうがいい』と言われてから、妹の後を継いだつもりでやってきました。今回の優勝は妹にも感謝しています。今年は世界選手権で優勝できましたが、簡単に勝てたわけではないと思っているので、常に上にいけるような練習をしていきたいです」

 ■小原日登美の夫・康司さん(元自衛隊選手)「ホッとしています。今回、課題が見つかった試合もあったので、その課題を克服できるように、オリンピックまで取り組みたい。世界選手権であれだけのギリギリの試合をしているので、オリンピックでもやってくれると思います。(報道陣から祝福のキスをリクエストされると)世界選手権でやった時、家族と後輩から評判がよくなかったので、今回はやりません」


 ■女子51kg級優勝・宮原優(JOCレスリングアカデミー=同アカデミーから初の全日本チャンピオンへ)「(初優勝に関して)まだ実感がないです。でも、優勝して自信になったことは確かです。(第3ピリオドのカウンターの投げについて)やるしかないと思って投げました。今までの練習がしっかりできたからできたと思っています。(ユース五輪での優勝と比べると)あの試合はカデットの大会で、優勝できた時もうれしかったのですが、日本の大会のレベルは高いので、この天皇杯の優勝がもっとうれしいです。世界選手権には絶対出場したいです。JOCレスリングアカデミー所属ということでプレッシャーがかなりありました。最初は緊張しました。『アカデミーだから強いよね』『アカデミーだから大丈夫だよね』ということをよく言われていたので、プレッシャーに負けなくてよかったです。これからも勝ち続られるように、たくさん練習を積みます。