※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
2008年北京五輪で闘うサイキエフ
サイキエフは1995年世界選手権のフリースタイル74kg級で初出場初優勝を果たした後、翌年のアトランタ五輪でも優勝。2000年シドニー五輪は優勝を逃したものの、2004年のアテネ五輪で2度目の五輪王者へ。その後、ロシア国内のし烈な闘いで2007年には世界選手権出場を逃したりもしたが、2008年北京五輪で代表権を勝ち取り、その年の秋に引退を表明した。
サイキエフは「引退を決めた時は、疲れていた」と振り返るとともに、「やはり、レスリングと勝つことの喜びが好きだ」とし、コーチの勧めもあって2年ぶりの復帰を決めたという。五輪4度優勝は、2000年シドニー五輪でアレクサンダー・カレリン(ロシア)が挑んだが失敗している。
サイキエフ引退後のロシアの74kg級は、デニス・チャーグシュが2009・10年に世界王者に輝き、サイキエフと北京五輪代表を最後まで争ったマハチ・ムルタザリエフが今年、休養を終えてマットに戻っている。84kg級は3年連続で世界王者を逃しており、同級での復帰も考えられる。