2011.09.24

国体・成年フリースタイル展望…磯川孝生(徳山大職)が地元国体でV5を目指す

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

地元国体で5度目の優勝を目指す磯川

 国民体育大会は10月2日(日)~5日(水)、山口・周南市新南陽体育館で行われる。成年は、一部の階級は全日本選手権並みのレベルとなり、そうでなくとも全日本選手権で優勝を狙える選手が大量に出場。ロンドン五輪の国内予選となる同選手権へ向けての前哨戦と位置づけられる。

 10月2~3日に行われる成年フリースタイルには、96kg級と120kg級で今年の世界選手権代表が出場する。96kg級の磯川孝生(徳山大職)は、2009年のグレコローマン優勝を含めて3年連続4度の優勝を達成しており、今年、5度目の優勝を目指す。

 日本代表の実力を発揮し、地元国体を飾りたいところ。7階級の見どころをさぐった。


 

2連覇を目指す富岡

 ◎成年フリースタイル

 【55kg級】組み合わせ

 ともに全日本選抜選手権3位で昨年の決勝で闘った富岡直希(長野・NEWS-DERI)と守田泰弘(山口・県協会)が反対のブロックで、富岡が2連覇を目指す。順当に勝ち上がって決勝で顔を合わせるか。

 全日本社会人選手権優勝の冨田和秀(埼玉・自衛隊)、昨年の全日本学生王者の半田守(京都・専大)、今年のJOC杯ジュニアオリンピック優勝で全日本学生選手権2位の森下史崇(茨城・日体大)が守田と同じブロック。守田の決勝進出を阻めるか。

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 【60kg級】組み合わせ

 昨年の全日本選手権2位の高塚紀行(茨城・自衛隊)と全日本選抜選手権2位の石田智嗣(三重・早大)、2009年世界5位の前田翔吾(愛知・ニューギン)が同じブロックで決勝進出を争う。いずれも12月の全日本選手権では五輪出場権を取ってきた湯元健一(ALSOK)の五輪代表決定阻止を目指す選手だけに、ここで優勝して勢いをつけたい。全日本社会人選手権2位の大館信也(青森・八戸工大一高教)、全日本学生選手権2位の鈴木康寛(香川・拓大)も同ブロック。

 反対のブロックから決勝進出が予想されるのは、昨年の全日本選手権3位の松本桂(長崎・島原特別支援学校)、全日本社会人選手権3位の菊地憲(東京・警視庁)ら。

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2連覇を目指す小島

 【66kg級】組み合わせ>

 昨年の全日本選手権と今年の全日本選抜選手権でともに2位の小島豪臣(山口・K-POWERS)が優勝候補の最右翼。2連覇を目指す。準々決勝で五輪2度出場の池松和彦(福岡・池松オリンピックアカデミー)と激突する組み合わせを勝ち上がれるか。

 同じブロックには元全日本王者の佐藤吏(千葉・読売千葉広告社)、全日本学生選手権優勝の小石原拓馬(日体大)もいる。

 反対のブロックには、昨年の決勝で小島に敗れた金渕清文(青森・光星学院高教)か全日本社会人選手権優勝の藤本浩平(東京・警視庁)のどちらかが決勝に上がってきそう。

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 【74kg級】組み合わせ

 学生間で無敵の高谷惣亮(京都・拓大)が初優勝を飾れるか。2009年の全日本大学選手権で高谷を追い詰めた江藤公洋(宮崎・専大OB)、全日本3位の実績を持つ奈良部嘉明(茨城・山梨学院大クラブ)ら同ブロックの強豪がどう闘うか。

 反対のブロックに全日本社会人選手権2位の横山太(岡山・自衛隊)、同3位の宮原崇(秋田・秋田県協会)と鎌田学(岐阜・自衛隊)、昨年の全日本大学選手権3位の山名隆貴(奈良・日体大)、全日本学生選手権3位の葈澤謙(国士舘大)と固まった。激戦を勝ち上がってくるのはだれか?

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2連覇を目指す門間

 【84kg級】組み合わせ

 昨年の世界選手権代表の松本篤史(群馬・ALSOK)と昨年王者で全日本選抜選手権2位の門間順輝(秋田・城等消防署)の決勝となるか。

 全日本選抜選手権3位の浅見哲郎(東京・東亜学園高教)、全日本社会人選手権96kg級優勝の鈴木聖二(岐阜・恵峰学園職)、74kg級で全日本学生選手権2位の北村公平(京都・早大)は松本同じブロック。門間のブロックではJOC杯ジュニアオリンピック優勝の佐々木健吾(岡山・日体大)の殊勲なるか。

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 【96kg級】組み合わせ

 世界選手権代表の磯川孝生(徳山大職)が頭ひとつ抜け出している状況。世界選手権の不振を地元国体で晴らし、五輪ロードへ弾みをつけたいところ。2009年のグレコローマンと合わせて4年連続5度目の優勝を目指す。

 全日本社会人選手権2位の亀井謙吾(大分・フンドーキン)、昨年84kg級2位の山本悟(群馬・館林商工高教)が決勝進出を阻むことができるか。

 反対のブロックは、全日本学生選手権2位の馬場貴大(長崎・専大)と全日本学生選手権84kg級優勝の山口剛(岐阜・早大)が初戦で激突。全日本学生選手権3位の木下駿(富山・拓大)も決勝進出を目指す。

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 【120kg級】組み合わせ

 世界選手権代表の荒木田進謙(青森・専大クラブ)が、昨年のグレコローマンに続く優勝を目指す。96kg級に階級ダウンした下中隆広(岐阜・岐阜県体協)がこの大会はこの階級にエントリー。お互いに勝ち上がれば決勝で対戦する。

 荒木田のブロックには、全日本学生選手権優勝の岡倫之(埼玉・日大)、下中のブロックには昨年優勝で全日本社会人選手権優勝の高林努(岡山・ミヨシ商事)、昨年学生王者の相澤優人(宮城・日大OB)らがいる。