2011.09.14

【世界選手権第2日】男子グレコローマン120kg級・新庄寛和(自衛隊)

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

ラモノフを攻める新庄だが、力及ばず

 【イスタンブール(トルコ)、文=樋口郁夫、撮影=矢吹建夫】4大会連続4度目の出場となった男子グレコローマン120kg級の新庄寛和(自衛隊)は、昨年と同じムラト・ラモノフ(キルギス)と対戦。グラウンドの攻撃でポイントを取れず、防御で回されるという内容で、0-2で敗れた。

 「グラウンドで守り切れなかった。去年もやっている相手で手の内を知っていたけど、ローリングの対応が甘かった」とがっくりの新庄。攻撃ではローリングを狙い、引っかかった(クラッチが決まった)という感覚はあったものの、「踏ん張りがきかず、抜けてしまった」と振り返った。

 スタンドでばてさせてこそ勝機がやってくることは十分に知っている。しかし、手四つになって動けなかったり、見合ってしまうなど攻撃ができなかった。それでも、昨年はグラウンドの攻撃でフライングの反則を取られてしまい、不完全燃焼でマットを降りることになったが、今年は最後まで闘え、ローリングもかかるという感触があった。

 初出場の2007年の大会から比べても、「一段ずつ上がっている感じはある」と言う。2008年のアジア選手権では3位に入っている。今回の大会でイランとカザフスタンが出場権を獲得。その2ヶ国を除いて行われる来年3月のアジア予選(カザフスタン)での2位以内は不可能なことではない。

 「12月の全日本選手権でしっかり優勝し、冬の間に鍛えて来春の五輪予選にかけたい」という。「ウエートトレーニング?」という問いに、「いえ、技術的なことをやっていきたいです」と話した。