※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
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【9月12日(月)】
いよいよ試合開始。初日は何があるか分からないので、早めにホテルを出る。タクシー代約10トルコリラ(約450円)。地下鉄(2リラ)だと、待ち時間や歩く距離があるので、ここはタクシー利用に限る。
現実問題として、このあたりは歩行者に配慮された道路構造になっていないから、最寄りの駅でおりても道路(高速道路的)が邪魔し、歩道橋や地下道などもない。直線距離で500メートルくらいであっても、かなり歩くことになる。この日、地下鉄で来た佐野美樹カメラマンによると、「2キロは歩いた」とか。
2年前のデンマーク大会の写真。熱い抱擁で別れた保高記者と松川記者が再開
プレスルームの奥には簡易レストランがあり、タダで食べられるようだ(後で分かったことだが、お昼だけのサービスで、夕食はないことが判明。どちらかというと夕食の方が必要なんだけど…。会場の周囲には店とか何もないのです)。
記者席には、5列(1列20席くらいある)あるうち、前の2列に有線LANがあるけど、後ろの3列にはLANなし。それは困るんじゃないかなと思っていたら、無線LANもとんでいるのだそうです。
じゃあ、有線LANなんて必要ないんじゃない? と思ったけど、有線LANの方がスピードが速いのでしょう。「有線LANを差していたら、無線LANはつながらないの?」と聞いたら、保高カメラマンが「ユウセン(有線)がユウセン(優先)になるんでしょ」と言って、何かに気がついて大笑い。増渕広報担当が「樋口さんより先に言っちゃダメでしょ」と一喝。全くだ!
さて試合開始。4面マットで多くの試合数をこなしていく。例によってカメラマンとセキュリティー(警備)のトラブル発生。「ここでは撮るな」「そこも駄目だ」で、それに対して抗議すると、「論議するつもりはない」と言ってカメラマンの言うことを聞こうともしない。
広いスペースに設けられた記者席。こちらはよかったが、カメラマンスペースは最悪
ビル・メイさんが顔なじみのFILAプレス委員会のチャバ・ヘゲダス委員長に交渉してくれたが、どこまで改善されるものか。
それにしても、館内のトルコ選手への声援はすごい。会場が広いので満員とは言わないが、トルコの選手が攻撃すると大歓声。このフィーバーを見ていると、この国ではレスリングはかなりの人気競技なのだろうかと思わされる。
でも、イランにはかなわないだろう。1992年以来、イランには行っていないので、今はサッカーなどに押されているのかどうか分からないけど、超満員(すべて男)の会場でイラン選手が優勝した時、本当に耳の鼓膜が破けるかな、と思ったあの耳の痛さ、今でもしっかりと覚えています。あのフィーバー、いつか日本でもほしいと思って、この19年、やってきました。
話は元に戻りますが、この会場では、観客のトルコ選手がピンチになると(相手への)大きなブーイングが起こります。国民の感情として当然だろうが、完全に負けた時にもブーイングするのはおかしいよね。スポーツの世界、負けは負けと認めなければ。イランは強者を純粋に称える国なので、決勝でイラン選手が負けても、こういったブーイングは起こらなかったような気がする。こういったイラン賞賛記事を書くから、「イラン人ですか?」なんて言われるのだろうか。
会場ロビーに展示してあったレスリングの油絵。
会場散策でロビーに行ったら、大統領を一目見ようと黒山の人だかり。大統領の姿、そんなに見たいもんかなーーーー。筆者は野田首相が会場に来ても、見たいなんて全く思わないけどね。
それでこの開会式が長くて、長くて。大統領のあいさつとかが終わって、多少のダンスなどの披露は予想していたけど、延々と続き、1時間の予定が1時間半へ、こんな踊りを披露されたって疲労がたまるだけです(!)
結局、すべての試合が終わったのが10時半。その後執筆し、会場が暗くなりそうだったので、増渕広報担当が100キロの重りをかついでいるかのように疲れ果てていたので、そのシーンをパチリ。「仕事が長かったから、なんて書かないでくださいね。長谷川が負けたからなんですよ」とのこと。
長谷川選手は青山学院大の後輩で、ふだんはため口で話をしています。同じく青山学院大で長谷川のはるか上の先輩の私も、そんな言葉では話さないのに…。それだけにショックなのでしょう。長谷川選手の五輪出場権獲得は、来春のカザフスタンでぜひ実現しましょう。
![]() さいたまスーパーアリーナ並みの試合会場 |
![]() 大会のマスコットキャラクター |
![]() がっくりの増渕広報委員だが、カメラを向けたら笑顔 |