2011.05.22

【特集】出場選手の声…アジア選手権第3日

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(取材=増渕由気子)

 

◎女子

 
【67kg級】井上佳子(クリナップ)
 シニアにあがって国際大会初めての金メダルです。過去2回の世界選手権では2回とも3位決定戦で負けたり、いつもここぞというときに負けていたので、やっと(金メダルが)取れたという気持ち。同じ練習環境の菅原ひかりが銅メダルを獲得するなど、女子1日目の日本勢の活躍に刺激された部分も多い。
 
 4月から社会人になりクリナップにお世話になることになった。クリナップは福島に事業所があるので地震の被害があって、それなのに自分はレスリングをやらせてもらっています。これは、会社のためにもレスリングを頑張るしかないという想いが今大会はありました。今大会の優勝で自信がついたので、世界選手権の代表になって、今度こそ世界でメダルをとれるようにがんばります
【72㎏級】浜口京子(ジャパンビバレッジH)

 1回戦のマニュロバ戦は試合を自分が作っていたが、負けてしまってかなり悔しかった。悔しくて声をあげて泣きました。母に電話したら「泣きたいだけ泣きなさい。銅メダル取れるように頑張りなさいね」と言葉をもらった。3位決定戦では、落ち着いて試合ができ、72㎏級の闘い方が分かったような気がします。世界選手権にむけて、72㎏級の代表としてもっともっと責任感を持って、日本チームの代表として活躍できるように努力します。アジア選手権に出場して本当によかった。北京五輪のメダリストたちとの再会もでき、ドーピング時に中国のワン・ジャオと話しあうことができました。レスリング人生のひとつとして忘れられない戦いになったし、今大会に出場して、これからやらなくてはいけないことが明確になりました。

 


◎男子グレコローマン

 
【55㎏級】峯村亮(神大職)
   初戦の相手は、ハンガリーGPなどで何回か対戦している相手。1度も勝ったことがないが、以前も3ピリオドまでもつれたことがある。俵返しばかりやってくる相手だったが、今回はリフトからのローリングをしてきた。第3ピリオドは、クラッチを組まれてしまい、さらに僕の動きが止まってしまって重心を動かさなかったのが敗因です。ずらしができませんでした。スタンドは今回、無理をしないようにし、グラウンド勝負にしていましたが、スタンドで一つ取れる形を作って試合運びをしたいなと思いました。
 
【60㎏級】倉本一真(自衛隊)
 (3位決定戦の負けは)非常に悔しい。勝てる試合でした。第3ピリオドの後半、相手に足を踏まれてそこから転んでしまったので、「足」だとチャレンジしました。2回戦も、敗者復活戦も勝っていながら、逆転されてしまった。こういう展開が多いので、リードしてからの試合の組み立てが課題です。リードしているときは守りに入るのではなく、追加点を狙いにいきたいです。