※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(取材=増渕由気子)
【96kg級】下中隆広(中京学院大クラブ)
「96㎏級初の国際戦でした。初戦の相手は120㎏級時代に韓国に練習に行った時に練習したことがありました。昨年大会の3位で北京五輪代表の選手に、点数も取れそうでしたが、詰めが甘かったので、あのような試合展開になってしまった。試合がクリンチになった時点でダメですね。第1ピリオドの勇み足は、攻めていったので納得している。第2ピリオドは、攻めたけど取り切れなかったのでダメでした。(五輪代表レベル相手に)このような試合展開ができたので、次やる機会があれば、2ピリオド目のように攻めて点を取りに行きたいです」
「全日本選手権で勝てなくて、もう辞めたいなと思っていた。去年の全日本選抜選手権で負けて、くすぶっていた。大学4年生だったので、親に『レスリング辞めて、バイトしながら生活をする』と話したら、『(レスリングを続けるための)スポンサーが見つからなくても、お父さんが一番のスポンサーになってあげるから、自分がやりたいことをやりなさい』と、父親から連絡が来ました。それで今年もレスリングを続けている。練習量が足りないと周囲から指摘を受けた。1回、1回の練習を必死にならないとダメかなと。今日の負けで、今のままでは、勝てないとわかったので、何か変えます。応援してくれる家族のために、オリンピックを最後まであきらめずに頑張ります」
【55㎏級】三村冬子(日大)
「自分の攻めがほとんどできなかった。右肩をけがしていましたが、それでも、勝てるパワーとか崩しとか違う勝ち方ができるようにしたい。(5位という結果に対して)海外の大会でメダルを取れなかったことは初めてで、すごいショックでした。それでもこれからだと気持ちを切り替えたい。4月の全日本選抜選手権は収穫のある大会でしたので、今回の試合をステップに12月の全日本選手権では勝ちにいきたいと思います。3位決定戦のソ・シャムヒョンが坂本日登美選手にアジア大会で勝っていることは知っていた。ここでソ・シャムヒョンに勝てば、日登美さんにちょっとくらいはプレッシャーをかけられるかなと思ったんですが…。警戒していましたが、力が強い選手でした。3位決定戦は攻めるのが遅すぎました」