※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
◎男子フリースタイル60kg級(4月29日実施)
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全日本選手権決勝を争ったのは、2008年北京五輪代表を最後まで争った湯元健一(ALSOK=右写真)と高塚紀行(自衛隊)で、湯元が勝ったが、第3ピリオドまでもつれ、クリンチの防御に追い込まれながらも勝つという薄氷をふむような勝利(左下写真=第3ピリオドのクリンチの攻防、赤が湯元)。実力差は感じられない闘いだった。約1ヵ月後の「ヤリギン国際大会」(ロシア)でも闘う機会があり、その時は湯元が2-0で勝ったが、内容は1-0、1-0=クリンチ。やはり両者の実力は伯仲している。ライバル対決が再現されるか。
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ここに昨年の世界選手権代表で12月のアジア大会で銀メダルを取った小田裕之(国士館クラブ)、2009年世界選手権5位の前田翔吾(日体大)が続く。小田は、全日本選手権では準決勝で湯元に惜敗。やはり実力差は感じられない。前田は不調の時期が続いたが、今年2月の「デーブ・シュルツ国際大会」(米国)で銀メダルを獲得し、復調の兆しを見せていた。
全日本選手権3位の松本桂(長崎県協会)、昨年のこの大会で小田を破った石田智嗣(早大)も上位進出の可能性を秘めている。松本は全日本選手権で前田を破った。石田は昨年のこの大会で小田を破っており、10月の世界学生選手権は66kg級で優勝。ともに上位に食い込む力は十分だ。
全日本社会人王者のベテランの清水聖志人(日体大教)、昨年の世界ジュニア選手権3位で全日本大学選手権優勝の鈴木康寛(拓大)もいて、新旧入り混じった激戦が予想される。
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《エントリー選手》
湯元健一(ALSOK)
清水聖志人(日体大教員)
石田智嗣(早大)
小田裕之(国士舘クラブ) 前田翔吾(ニューギン)
松本桂(長崎県協会)
井上貴尋(日体大)
高塚紀行(自衛隊) 野田人(自衛隊)
安沢 薫(エス・ピーネットワーク)
鈴木康寛(拓大)
五十嵐琢磨(日体大)
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《2010年全日本選手権成績》
▼決勝
湯元健一(ALSOK)○[2-1(0-3=2:05,1-0,2-0=2:30)]●高塚紀行(自衛隊)
▼準決勝
湯元健一(ALSOK)○[2-1(0-3=2:16,1-0=2:04,1-0)]●小田裕之(国士舘大)
高塚紀行(自衛隊)○[2-1(2L-2,0-=2:04,1-0)]●松本桂(早大)
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《全日本王者・湯元健一の最近の国内大会成績》
【2010年全日本選手権】
決 勝 ○[2-1(0-3=2:05,1-0,2-0=2:30)]高塚紀行(自衛隊)
準決勝 ○[2-1(0-3=2:16,1-0=2:04,1-0)]小田裕之(国士舘大)
3回戦 ○[2-1(2-0,0-1=2:03,3-0=2:13)]石田智嗣(早大)
2回戦 ○[2-0(TF7-1=1:29,TF7-0=1:34)]鴨居正和(香川・香川中央高)
1回戦 BYE
【2010年全日本選抜選手権】
準決勝 ●[0-2(0-1,0-1)]高塚紀行(自衛隊)
2回戦 ○[2-0(TF6-0=1:24,TF7-0=1:44)]洞口幸太(マイスポーツハウス)
1回戦 BYE
【2009年全日本選手権】
準決勝 ●[1-2(3-0,TF0-6=0:48,1-1L)]小田裕之(国士舘大)
2回戦 ○[2-0(1-0=2:10,1-0)]安沢薫(神奈川県協会)
1回戦 ○[2-0(3-0=2:02,4-0)]石田智嗣(早大)
【2009年国体】
決 勝 ○[2-0(4-0,4-1)]松本桂(長崎・早大)
準決勝 ○[2-0(1-0,2B-2)]安澤薫(神奈川・神奈川県協会)
3回戦 ○[2-0(1-0,2-0)]齊藤将士(東京・警視庁)
2回戦 ○[2-0(2-0,2-0)]内村勇太(佐賀・拓大)
1回戦 ○[2-0(TF7-0=0:57,4-1)]水口弘志(京都・立命館大)