2011.04.12

スポーツ医科学的に関する情報  - INWR : International Network of Wrestling Researchers-について

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(文:強化委員会・コーチ兼テクニカルディレクター、久木留毅=専大教)

 
 ナショナルチームおよびU-23、U-20ナショナルチームは、2001年に国立スポーツ科学センター(以下JISS)が開所して以来多くのスポーツ医?科学のサポートを受けています。そのお蔭で選手は、これまでにない良い環境で安心して戦うことができるようになりました。 
 
 普及面からもスポーツ医科学委員会および強化委員会とJISSが連携?協力し、ジュニアレスラー向けの「コンディショニング・ブック」等を作成し、スポーツ医・科学の知識を広めております。
 
 このようなことからスポーツ医?科学の知識を活用することは、日常的になりつつあります。さらに、選手の中にも大学院に進学する選手も増えてきました。彼らが将来、指導者になることを考えた場合には良い選択だと考えられます。
 
 男子の佐藤満強化委員長は、日本のスポーツ界で最初に金メダリストで博士号を修得した文武両道のナショナルレベルのコーチです。2番目が競泳背泳ぎの鈴木大地さん、3番目が陸上ハンマー投げの室伏広治さんです。世界に目を向けると同じく金メダリストで博士号を修得している人、医師や弁護士の資格を修得している人たちもいます。
 
 現在が情報化時代であることは間違いありません。多くの必要な情報を知っているのか知らないのかでは、大きな差が生じます。そこで今回は、世界におけるスポーツ医?科学の動向について情報を提供したいと思います。
 
 FILA公認のレスリング研究者のネットワークが立ち上がりました(右写真)。名前は以下の通りです。
 「INWR : International Network of Wrestling Researchers」
 
 世界の中で行われているレスリングの研究について紹介をしたホームページです。レスリング科学に関する研究や各大会に関する科学的なレポートもホームページ場に載せてあります(PDFでダウンロード可)。是非一度閲覧してみて下さい。
 
 代表者の一人である Dr. David Curby は、アメリカグレコローマンスタイル・ヘッドコーチ Mr.Steve Fraser の大学時代の同僚です(ミシガン大学レスリング部出身)。昨年9月の世界選手権大会時には、ロシアホテル内でレスリング科学カンファレンスも開催しました。
 
 スポーツ医・科学の分野を知ることで新しい知識を身につけ、競技力向上に役立てることが一般的になっていることを認識することは重要なことです。また、普及の面からも多くの指導者の方々や保護者の方々がスポーツ医?科学に関心を持ってもらえる情報の提供をすることもスポーツ医科学委員会、強化委員会の役割だと考えています。
 
Dr. David Curby <davcurb@gmail.com>
 上記HPには様々な情報があります。
特に下記のAnnual Reviews of wrestling Research 
 
International Journal of Wrestling Science は参考になるかと思います。
 
以上