※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
日本協会の女子強化委員会に、1996年アトランタ五輪フリースタイル52kg級代表で、現在は自衛隊で指導している笹山秀雄コーチが加わることになった。
同コーチは青森・光星学院高時代の1984・85年に2年連続で高校三冠王者へ。この間の全国高校選抜大会とインターハイの4度の団体戦でも優勝しており、2年連続で団体・個人のすべてで優勝する快挙を達成。85年から始まった全国高校グレコローマン選手権でも勝っているので「個人7、団体4」の「11個」の全国タイトルを獲得。1997・98年の小幡邦彦(茨城・霞ヶ浦=現山梨学院大コーチ)が14個の全国タイトルを獲得(個人10、団体4)するまで最多記録だった。
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自衛隊に進み、1987年世界エスポアール(18~20歳)選手権で優勝。1990年アジア大会で銀メダル獲得するなどし、1993年に全日本選手権で初優勝。1996年アジア選手権で銀メダルを取って同年のアトランタ五輪へ出場した(9位)。
これまでにも、全日本合宿に参加する自衛隊選手に同行し、アシスタント的な立場で練習に参加していたが、今後は正式な全日本強化スタッフとして参加。海外遠征にも同行する。(右写真:昨夏、十日町市での全日本合宿に参加した時の笹山コーチ=向こう側、右から2人目)
栄和人強化委員長(至学館大教)は「若手の底上げをしなければならないが、大会数が多い割には強化スタッフが足りなかった」と、新コーチを迎え入れた理由を話し、笹山コーチの元五輪代表選手としての力量に期待した。
女子強化委員会は、栄委員長の下に、吉田栄勝コーチ(アイシン・エィ・ダブリュ)、木名瀬重夫コーチ(日本協会専任コーチ)、藤川健治コーチ(自衛隊)、笹山コーチ、成富利弘コーチ(東京・安部学院高教)、吉村祥子コーチ(エステティックTBC)の計7人となり、2012年ロンドン五輪、および将来へ向けての強化にたずさわる。