※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
【男子グレコローマン66kg級 決勝】
岡本佑士(拓大=赤)○[2-0(2-0,3-0)]●笹本睦(ALSOK)
昨年優勝の清水博之とアジア大会銅メダルの藤村義(ともに自衛隊)が2回戦で続けざまに敗れた男子グレコローマン66kg級。決勝は“新旧決戦”と呼ぶべき顔合わせとなった。岡本佑士(拓大=赤)は学生二冠を制覇し、笹本睦(ALSOK)は58・60kg級で五輪に3度出場。2007年には世界選手権で銀メダルを獲得した強豪だ。2012年ロンドン五輪を目指して現役を続行。この大会から66kg級に照準を絞ってきた。
22歳の成長株と33歳の実績十分のベテランの対決は、若い岡本が2-0、3-0で勝利。第1ピリオド、岡本のグラウンドの攻撃でのガッツレンチは、当初0ポイントだったが、チャレンジ(ビデオチェック要求)の結果、岡本に2ポイントが入った。第2ピリオドのグラウンドは、笹本のクロス・ボディ・ロックからの攻撃を立ち上がって防いだ岡本が、タックルをかわしてバックを取り、腕を取ってニアフォールへ持ち込み、計3点を取った。
第1ピリオドのガッツレンチを笹本が耐えていたら、勝敗はどうなっかた? 笹本は北京五輪後の2008年全日本選手権は66kg級に出場。その時も岡本に敗れていたが、その時は“試し運転”の意味合いが強い66kg級参戦。その後、本来の60kg級に戻り、今回からあらためて66kg級の闘いに挑戦した。
この階級で本領を発揮するのは、これからだろう。若手とベテランの闘いは、今春以降も続くか-。(撮影=矢吹建夫) 《
VTR》