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2010.12.10

【特集】名勝負数え歌! ライバル対決に勝つのはどちらか(4) 男子グレコローマン74kg級 鶴巻宰(自衛隊) - 金久保武大(マイスポーツ)

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

五輪に予選が導入された1992年バルセロナ五輪以来、男子フリースタイル84kg級(旧82kg級・85kg級)は五輪出場を続けてきた階級だ。しかし2008年北京五輪は出場を逃した。伝統を復活すべく争っているのが、松本篤史(ALSOK=左写真)と松本真也(警視庁=右写真)の2人の松本。3学年違いの両者は、学生時代や北京五輪代表争いに関連した闘いでの対戦はなく、2008年6月の全日本選抜選手権が初顔合わせ。前年の世界ジュニア選手権で5位に入賞した新進気鋭の松本篤が、2年前に世界10位になっている松本真を追い詰め、わずかの差で屈した。
 
 だが勢いは止まらなかった。半年後の全日本選手権では松本篤が勝利。見事な新旧交代を実現した。2009年は松本真のリベンジを受けて世界選手権代表は逃したが、2010年の全日本選抜選手権では松本真に連勝し、世界選手権とアジア大会の代表権を手にした。チームの出場停止処分によって半年間のブランクがありながらの快挙だった。
 
 松本真も負けてはいない。世界選手権の代表は逃したものの、5月のアジア選手権では銅メダルを獲得。逆襲へ向けての狼煙(のろし)をあげた。高校時代に史上初の8冠(全国高校選抜大会2度、インターハイ3度、国体3度)を制した“怪物”の意地が爆発するか。松本篤は世界選手権とアジア大会で結果を残せなかっただけに、その心理的な後遺症はどうか。再起するためにも、まず国内大会で勝たねばならない。(男子フリースタイル84kg級は12月23日)

2010年世界選手権代表をかけたプレーオフ。第3ピリオド、金久保(青)はこん身の力を振り絞ってリフトを狙ったが、持ち上げられずに無念の敗北。(撮影=矢吹建夫)

 =両者の対戦成績=
 《2010年》
【5月:世界選手権代表決定PO】鶴巻宰(自衛隊)○[2-1(2-0,0-1,3-0)]●金久保武大(マイスポーツハウス)
【5月:全日本選抜選手権】   金久保武大(マイスポーツハウス)○[2-1(1-0,0-1,3-0)]●鶴巻宰(自衛隊)
 《2009年》
【6月:世界選手権代表決定PO】 鶴巻宰(自衛隊)○[2-0(4-0,3-0)]●金久保武大(日体大大学院)
【6月:全日本選抜選手権】    金久保武大(日体大大学院)○[2-1(4-1,0-2,1-0)]●鶴巻宰(自衛隊)
【2月:ニコラ・ペトロフ国際大会】鶴巻宰(自衛隊)○[2-1(0-1,1-0,1-0)]金久保武大(日体大)  
 《2008年》
【12月:全日本選手権】鶴巻宰(自衛隊)○[2-1(3-3L,3-0,1L-1)]●金久保武大(日体大)

 

鶴巻宰(つるまき・つかさ)=自衛隊
 1984年5月19日、山形県生まれ、26歳。山形・米沢工高~国士大卒。高校時代の2002年に全国高校生グレコローマン選手権と国体で優勝し、全日本選手権4位へ。国士大へ進み、2003年は全日本大学グレコローマン選手権の1年生王者へ。2004年は2階級にまたがって学生二冠(全日本学生選手権、全日本大学グレコ選手権)を制し、全日本選手権で優勝。
 2005年にアジア選手権3位、ユニバーシアード3位など国際舞台で結果を出し、20007年に世界選手権に初出場。しかし2008年北京五輪は出場できず。2009年は世界選手権に出場して北京五輪王者を破るも、上位入賞はならず。2010年はアジア大会2位。181cm。
金久保武大(かなくぼ・たけひろ)
          =マイスポーツハウス
 1986年7月1日、神奈川県生まれ、24歳。東京・東海大付高輪台高~日体大卒。高校時代は柔道の選手。2年生の2006年東日本学生春季新人戦で2位となり、翌2007年全日本学生選手権で3位と力を伸ばした。2008年の全日本学生選手権で優勝し、同年の全日本選手権に初出場して2位へ。
 2009年の全日本選抜選手権で優勝したものの、プレーオフに敗れて世界選手権出場を逃す。同年の後半は、チームの事情で大会出場ができなかったが、2010年の全日本選抜選手権で優勝。またしてもプレーオフで敗れた。その後、日本代表の鶴巻が負傷で世界選手権を辞退したため、繰上げ出場し、5位入賞。174cm。