※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
昨年の世界選手権で男子の日本選手で唯一の銅メダルを獲得。今年のアジア大会では、昨年の世界王者を破って男子フリースタイルに16年ぶりの金メダルをもたらした66kg級の米満達弘(自衛隊=左写真)。2012年ロンドン五輪での金メダルを射程距離におさめているが、国内に、過去の対戦成績で1勝4敗(不戦勝を除く)と負け越している相手がいる。2006年アジア大会銀メダリストの小島豪臣(K-POWERS=右写真)だ。
世界3位とアジア王者にはい上がった米満(右)だが、国内に難敵が残っている。小島(左)とは過去1勝4敗。 |
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=両者の対戦成績=
《2005年》
【8月:全日本学生選手権】小島豪臣(日体大)○[2-0]●米満達弘(拓大)
《2006年》
【6月:全日本選抜選手権】小島豪臣(周南システム産業)○[2-0(1-0=2:08,3-0=2:00)]●米満達弘(拓大)
《2007年》
【1月:2006年度全日本選手権】小島豪臣(周南システム産業)○[2-1(0-3,3-2,3-0)]●米満達弘(拓大)
《2008年》
【6月:全日本選抜選手権】小島豪臣(周南システム産業)○[2-0(2-0,1-0)]●米満達弘(拓大)
【12月:全日本選手権】米満達弘(拓大)○[不戦勝]●小島豪臣(K-POWERS)
《2010年》
【5月:全日本選抜選手権】米満達弘(自衛隊)○[2-0(1-0,3-0)]●小島豪臣(K-POWERS)
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米満達弘(よねみつ・たつひろ)=自衛隊
1986年8月5日、山梨県生まれ、24歳。山梨・韮崎工高~拓大卒。高校時代は2004年の全国高校グレコローマン選手権と国体グレコで優勝するが、フリースタイルではインターハイ2位が最高。拓大に進み、2年生の時(2006年)に世界ジュニア選手権に出場。同年度の全日本選手権でアテネ五輪5位の池松和彦を破るなどして2位に躍進。
2007年はヤシャ・ドク国際大会(トルコ)で2位に入賞するなど力をつけ、全日本学生選手権で優勝。2008年世界学生選手権で優勝したあと、学生二冠(全日本学生選手権、全日本大学選手権)を制覇。全日本選手権で初優勝した。
2009年アジア選手権で2位のあと、世界選手権で銅メダルを獲得。けがの治療で約半年、マットを離れたが、2010年に世界選手権へ出場。アジア大会で金メダル168cm。
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小島豪臣(こじま・たかふみ)=K-POWERS
1983年8月29日、青森県生まれ、27歳。青森・八戸工大一高~日体大卒。高校時代の2001年に58kg級で全国高校選抜大会2位、インターハイ優勝など。日体大に進んでからも2002年JOC杯ジュニアオリンピック2位など実力を伸ばし、2年生の時(2003年)に60kg級で学生二冠王(全日本学生選手権、全日本大学選手権)を獲得。
2004年はアジア選手権へ出場し、世界学生選手権で6位に入賞したあと、全日本学生選手権で連覇を果たし、全日本選手権で優勝。2006年に66kg級にアップし、アジア選手権で5位へ。世界選手権出場を経て(2回戦敗退)、アジア大会で銀メダルを獲得した。
負傷を乗り越えて2007年全日本選手権で2位へ。しかし北京五輪出場は逃した。2009年は不調だったが、今年は国体やサンキスト・オープン(米国)で優勝と実力を取り戻した。168cm。
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